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【エイプリルフール】自学力なんて捨ててしまえ!! & 【面白い数学問題】行きは時速6km、帰りは時速4km、平均時速は5km…じゃない!?

 

※エイプリルフール記事です

 

本日付で札幌自学塾の塾長に就任した五十嵐です。

これまで私共は「自学力」という「自ら学ぶ力」を大切にしてきました。

当初は革新的なものとして捉えておりましたが、これからの時代を生きてゆくには、既に古い過去のものであると考えております。

そのため、私共は時代の更なる先を見据え、本日より「自学力」を養うことを放棄いたします

 

そして、新たな取組みといたしまして、与えられたことだけを思考停止で実行する「受け身の力」を養ってゆきたいと思います

「言われたことしか勉強しない」「使いこなせもしない知識をひたすら詰め込む」「会社の言いなり・国の言いなり」、社会にとってこれほど都合の良い人材が居るでしょうか。

 

より良い国を作るために、ぜひ皆様の入塾をお待ちしております。

 

 

 

・・・そろそろ本物の塾長から怒られそうなので、エイプリルフールネタは一旦これまでにします。(笑)

 

今回は、算数・数学のちょっと不思議な問題を掲載しますので、とりあえず問題文だけでもご覧ください。

併せて、私が、普段、教室で教える時の様子を再現しながら解説してみます

 

最後に、珍しく真面目なことを書いているので、塾選びに悩んでいる親御様にご覧頂けましたら幸いです。

 

行きは時速6km、帰りは時速4km、じゃぁ平均時速は?

 

問.

 五十嵐先生は、自宅から大通公園まで、行きも帰りも同じ道を通ってジョギングしました。行きは時速6kmで走っていましたが、帰りは疲れてしまい時速4kmで走りました。このとき、往復の平均時速は時速何kmでしょうか。

 

「6」と「4」の平均だから「5」だ!…と思った方は残念ながら不正解!!

さて、この問題を、五十嵐先生が札幌自学塾で実際に教えるときと同じように解説してゆきます。

 

解説(登場する生徒はフィクションです)

 

今回は、生徒役でAくんとBさんに登場してもらいましょう。

特に中学生に教えるときは、だいたい以下のようなテンションでやっています。

 

先生:はい、この問題、行きは時速6km、帰りは時速4km、じゃぁ平均時速はいくつでしょうかー?ちなみに、答えは時速5kmじゃありませーん。

 

Aくん:え、時速5kmじゃないの!?じゃぁ全く分かんねー!

 

Bさん:「速さ」の問題って分かるけど、「時間」も「距離」も分かんないから解けないよー。

 

先生:お、Bさん、良いところに気付いた!じゃぁ、Aくん、「速さ」って言われたら他に何が思い付く?

 

Aくん:うーん、はじきの図とか?

 

先生:そうだね。じゃぁ「速さ」ってどうやって求めるの?

 

Aくん:「距離÷時間」でしょ!それくらい僕にだって分かりますよ!!

 

先生:怒らないで。(笑) でも、これ、めちゃくちゃ大事なことだから!今言ったように速さと来たら距離時間が知りたいよね?

 

Bさん:でも、この問題、「距離」も「時間」も書かれてませんよー?

 

先生:そう、それがこの問題の難しいところ!じゃぁ、いつも通り、まずは、分かっていることを整理してみよう! 

 

 

先生:ぱっと見で、使えそうな情報って何だろう?

 

Aくん:「時速6km」と「時速4km」!

 

先生:そう、正確には、行き時速6km」「帰り時速4kmだね。

 

 

先生:他に何か分かることってあるかな?

 

Bさん:うーん。。。

 

先生:じゃぁ、さっきAくんが言った「速さ」と来たら何と何だった?

 

Aくん:「距離」と「時間」です。

 

先生:そう、じゃぁ、それも書いてみよう。

 

 

先生:じゃぁ、ここで言う「距離」って、この問題だと何を指してるんだろう?

 

Bさん:自宅から大通公園まで?

 

先生:そう、じゃぁ、ちょっと簡単に図にしてみようか。図にしてみたけど「距離」ってズバリいくつか分かる?

 

Bさん:うーん、やっぱりわかんない。先生の家ってどこですかぁ?

 

先生:教えませーん。(笑) そう、この問題、距離」って具体的にいくつか分かんないんだよね。じゃぁ、いったん、分かんないまま考えてみよう。

 

 

先生:「先生の自宅から大通公園までの距離xkm」としましょう。そしたら「行きの距離」って何km?

 

Aくん:え、「xkm」じゃないんですか?

 

先生:もちろん「行きの距離はxkm」だね。じゃぁ「帰りの距離」って何kmか分かるかな?

 

Aくん:あれ? xkm…往復だから…半分…あれれ??

 

Bさん:「帰りの距離もxkm」だよ!だって、行きも帰りも同じ道を通ってるんだもん。

 

先生:そう、よく気が付いた!同じ道を通ってるんだから「行きの距離」も「帰りの距離」も同じ「xkm」だよね。君らだって、目の前のコンビニにジュース買いに行ったのに、家に帰ろうとしたら家が急に何十kmも遠くになったらビックリするでしょ!?

 

2人:(笑)

 

 

先生:速さ距離を表すことができました…と。そしたらさ、残りの時間も表すことってできないかな?

 

Bさん:y時間とか、また文字を使うんですか?

 

先生:ううん、別の文字は使わないでいける!「速さ」の問題で「時間」ってどうやって求めるんだっけ?

 

Aくん:「距離÷速さ」です。

 

先生:そう!そしたら「行きの時間」と「帰りの時間」ってどうやって表せる?

 

Aくん:えっと…「行きの時間が x ÷ 6」「帰りの時間が x ÷ 4」?

 

先生:そう!これで、行きと帰りの「速さ」「距離」「時間」の3つを表すことができました。さぁ、ここからどうする!?

 

2人:えー?

 

先生:さぁ考えて!

 

2人:うーん。

 

 

先生:じゃぁ、この問題って、結局、何が知りたいの? 何を求めたいの?

 

Bさん:…平均時速?

 

先生:そう、もっと言うと往復の平均時速往復ってどういう意味?

 

Aくん:「行き」と「帰り」。

 

先生:そう、「行き」と「帰り」を合わせて往復」って言うんだよね。で「時速」って「速さ」のことだよね?さぁ、一番最初に出てきた!速さってどうやって求めるんだっけ?

 

Aくん:「距離÷時間」です。

 

先生:そう!もう答えは目の前!距離」は「行き」と「帰り」合わせて?

 

Aくん:「2xkm」。

 

先生:時間」は「行き」と「帰り」合わせて?

 

Aくん:「x ÷ 6 + x ÷ 4 時間」。

 

先生:この2つをどうするの!?足すの?引くの?掛けるの?割るの?

 

Bさん:割る!(計算略)4.8って出ました!

 

先生:単位は!?

 

Bさん:時速です、時速4.8km!

 

先生:正解!よく出来ました!!

 

最後に…珍しくちょっと真面目な話を書きます。

 

冒頭のエイプリルフールネタですが、「自ら学ぶ力」は本当に大事なことだと思います。

「受け身の力」と揶揄しましたが、高い月謝を払って大手の学習塾で一流の授業を受けたところで、本人に学ぶ意志が無ければ記憶には残りません。

 

私の授業は比較的シンプルなものを意識しています。(その代わり、本人のキャラクターが色々とブッ飛んでいますが。)

基礎的な学力が乏しいうちは、やみくもに何冊もの問題集に手を付けるよりも、同じ問題を複数日に反復試行する方が遥かに効率的です。

 

現在の日本の義務教育では、知識よりも知恵、知っていることをどう活かすかという考える力に重きを置く傾向にあります。

それ自体は非常に重要なことなのですが、昔に比べて、高校から中学校へ、中学校から小学校へと難しい学習内容をどんどん移行させたことで、基礎的な知識を固める機会が減っています。

 

たとえば、算数の四則演算(足し算・引き算・掛け算・割り算)なんて、電卓1つ、機械で処理する時代ですから、今更、人間が算術の基礎を磐石にする必用は無いというのも分からないでもありません。

ですが、その機械を扱う・操るのはあくまでも人間です。どのようなルールに基づいて処理されるかを理解することは決して蔑ろには出来ません。

 

国語の文章読解もまた然りで、近年は「英語!」「英語!」「英語!」とやたらと押されており、確かに1億人程度の人口しか用いない日本語の習熟よりも世界公用語である英語の方が有用なのは分かります。

ですが、母国語の文章が何を書いているのか、何を意味しているのかが理解できないという状況も看過することは出来ません。

 

大げさに思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、たとえば、国語以外の科目の文章問題でも、設問文の意味がそもそも分からいというケースも実際に多く耳にします。

これは、決して英語の学習を否定するものではなく、少なくとも同等程度には国語の学習も必要であるということです。

 

言語にせよ記号にせよ、そういった概念を理解することは、前述した考える力の基礎・土台として重要なことではないでしょうか。

難しいことを書きましたが、要するに、言葉を知らないと考えることは出来ないし、算術を知らないと規則性や法則性を想像することができませんよという話です。

 

他にも基礎的な勉強を重要視する理由は色々とあるのですが、いずれにせよ、これらの基礎的な勉強を通じて「自ら学ぶ力」を養ってしまえば、あとはどれだけ高度で専門的な分野でも自ずと進むことが出来るでしょう。

 

進級や進学に伴い塾選びをされている親御様におかれましては、そのような点を踏まえて頂ければ幸いです。

 

 

追記:これだけのことを語っておきながら普段はこんな記事を書いています。

 

画像素材:いらすとや(https://www.irasutoya.com/)

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