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【第4回:なぜ勉強するのか】現代日本の変化 ~企業の倒産ver.2021~

 

新道東の五十嵐です。

今シリーズ「なぜ勉強するのか」は、私にとって最重要かつ真面目な内容です。(前回記事はこちら)

 

実は、このシリーズ、私が昨年ブログ投稿を始めた時の記事を更新したものです。

1年前と比べて、ブログの書き方も少しずつ覚えてきたので、改めて私が一番大切にしていることを、より簡単わかりやすく解説してゆきます。

 

今回も気軽に読める内容ですが、テーマがちょっと重たいです。笑

一度就職したら一生安泰?

 

企業の倒産から見る現代日本の変化

 

第1回記事で「なぜ勉強するのか」という理由の1つに

「現代の日本社会が物凄い速度で変化している」という前提を踏まえて、

「この変化に適応するために、自分自身のことを自分自身で選択・決断する力が必要だから」と私は回答しました。(第1回記事はこちら)

 

そこで「現代社会の変化」について、今回も具体的に解説してゆきます。

 

・倒産企業の件数と企業の平均寿命

・人生は生き残りの椅子取りゲーム?

・会社員の給料が上がらない

・最後に…

・宣伝

 

倒産企業の件数と企業の平均寿命

 

昨年から、日本の企業は新型コロナウイルスの影響を大きく受けています。

度重なる緊急事態宣言に飲食店への休業要請で「もうウチの店はダメだー」という報道がすっかりテンプレート化。

 

さて、そんな日本の企業について、ちょっと面白い数字が出ています。

東京商工リサーチによると、2020年度の全国企業倒産(負債額1,000万円以上)件数が7,163件で、前年度比17.0%減とのことです。(参考:株式会社東京商工リサーチ)

 

 

1971年度以降の50年間で1990年度(7,157件)に次ぐ4番目に低い水準とのことで、直近25年間のグラフを見ても確かに低水準です。(グラフの青い棒)

2020年度と言えば新型コロナウイルスの影響を大きく受けていたのでは…?とちょっと不思議ですよね。

 

倒産企業の件数が減ったからこれからの時代は安泰だ!と思う方もいるかもしれません。

そこで、もう少し別の角度から調べてみましょう。

 

2020年に倒産した企業の平均寿命は23.3年前年23.7年)で2年連続で前年を下回っています。

また、全倒産件数のうち業歴30年以上の“老舗”企業の構成比は32.5%で、2011年から連続で30%以上を推移しています。(参考:株式会社東京商工リサーチ)

 

人生は生き残りの椅子取りゲーム?

 

第1回の記事で

小学校 → 中学校 → 良い高校 → 良い大学 → 良い企業

多くの人が上記のような人生を思い描いているのではないかと書きました。

 

さぁ、ここでみなさんに1つ質問です。

「良い企業」とはどのような企業のことを指すのでしょうか?

 

給与、勤務時間、福利厚生、求めるものは人によって様々ですが、「倒産しない」「安定している」といったことを求める人もいるでしょう。

たとえば、それが上場企業だと答える方がいるかもしれませんが、2020年度だけでもアパレル製造販売のレナウン、コンテンツ事業(?)のNutsが倒産しています。(参考:株式会社東京商工リサーチ)

 

今の日本だと、仮に大学を卒業してから就職する場合、定年退職を迎えるまで約40年間働くことになります。(将来的にはこれ以上にもなりえます)

これから社会に出て就職する人は、40年以上も働かなくてはいけないにも関わらず、企業の平均寿命は23.3年しかありません。

この数字を見て、学校を卒業して最初に就職した会社でそのまま無事に定年退職を迎える自信がありますか?笑

 

仮に企業が倒産しなかったとしてもリストラという可能性もあります。

2020年に早期退職(希望退職)の募集を発表した企業もたくさんありました。

LIXIL、日立金属、レオパレス21、オリンパス、コカ・コーラボトラーズジャパンHD、東芝、セガサミーHD、三菱自動車、シチズン時計、ミツバ…どれも有名な企業ばかりですが、他にもあり過ぎて全ては紹介できません。(参考:M&A Online)

 

もはや終身雇用制度など信用ならないです。せいぜい公務員くらいでしょうか。

倒産企業の件数自体は減っていますが、企業の平均寿命や早期退職(希望退職)の募集を見ると「企業の衰退」を感じます。

 

まるで、人生の生き残りを賭けた椅子取りゲームみたいですね。

ところで、この「企業の衰退」ですが、前回や前々回に取り上げた「経済の衰退」「人口の衰退」とも関係がありそうです。

 

「企業の衰退」は、企業の売上・利益の低下によるものと考えれば「経済の衰退」に直結します。

また、後継者や人材を確保できないがゆえに事業継続が難しくなるケースもあり、こちらは「人口の衰退」に起因します。

 

会社員の給料が上がらない

 

おまけに、ちょっと悲しいお話を。

これは、会社員の平均年収の推移なのですが「失われた30年」と言われるように、まるで変化がありません。(参考:資産形成ゴールドオンライン) 

1980年~90年だけでも100万円近く増えているのに、その後30年では増えてるのか減っているのか…

これは、前々回に解説した国内総生産(GDP)とも直結していますね。
民間給与の実態については、かなり複雑な背景があるので割愛しますが、誰もが年功序列で給与が右肩上がりになるという時代では無さそうです。
不動産関係の知識は私はサッパリなのですが、給与が上がり続けると信じて住宅ローンを35年で組んだ人なんかはどんな心境なんでしょうね。

最後に…

 

第1回記事で「なぜ勉強するのか」という理由の1つに

「現代の日本社会が物凄い速度で変化している」という前提を踏まえて、

「この変化に適応するために、自分自身のことを自分自身で選択・決断する力が必要だから」と私は回答しました。

 

そして、その「現代社会の変化」の具体例として、3回にわたって「経済の衰退」「人口の衰退」「企業の衰退」と解説をしました。

まだまだ続く日本の現代社会の大変なこと。そんな次回のお話は「公的年金、もらえる?もらえない?」です。(次回記事はこちら)

 

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