現代社会の実態(公的年金)
こんにちは。五十嵐です。
「なぜ勉強しなくてはならないのか?」その答えを見つけるための4ページ目。
前回は「新卒生き残り定年退職レース」という企業の倒産と失業について触れました。(前回記事はこちら)
今回は公的年金について見てゆきます。
少し前に「老後2,000万円」の話題があがり、こちらも関心をもつ方が多いのではないでしょうか。
次の図は公的年金についてざっくりと示したものです。(厚生労働省・公的年金制度の概要より一部抜粋)
2018年度末、公的年金加入者数(年金制度を支えている人)は6,746万人、受給権者数(年金をもらっている人)は4,067万人となっています。
昔は「4人で1人を支えている」なんて言われていましたが、現在では「1.66人で1人を支えている」状況です。
注目してほしいのが、図の中央の赤枠で囲んだ金額です。
年金制度を支えている人々は保険料として38.9兆円を国にわたしています。
一方で、年金をもらっている人々は55.1兆円を国からもらっています。
「あれ?差額の16.2兆円ってどこから来てるの?」って思いませんか?
これは年金積立金だったり、国家の予算だったりします。
つまり、先程「1.66人で1人を支えている」と書きましたが、実際には、すでに支えられていない状態なのです。
もう1つ、次の表を見てください。(総務省統計局・人口推計より引用)
2019年の日本の人口を年齢別に表しています。
高齢化社会と言われてますが70歳前後で大きく飛び出しているのが見えますね。
そして、注目してほしいのが45歳前後よりも若い人の数が下の方へ向かうにつれてどんどん減っています。
みなさん、想像してみてください。
みなさんが年金をもらう30年後、40年後、50年後…このグラフは逆三角形(▼みたいな形)みたいになるのがわかりますか?
現在でさえ、すでに支えられていない状態なのに、これ以上の少子高齢化社会がやってくるのです。
そう考えると、公的年金制度の衰退…というかここまでくると崩壊ですよね。
以上のように、現代社会の実態というテーマで、これまで4回にわたって経済、人口、失業、年金と見てきました。
他にも色々と説明できるものはあるのですが、あげたらキリがないので今回でこのテーマは一旦終了します。
これらのものから皆さんは何に気がつくことができましたか?
4回の記事すべてに「衰退」という言葉が出てきましたが将来の日本は昔とは状況が変わってゆくということです。
そして今までの記事をもとに「なぜ勉強しなくてはならないのか?」をみなさんも考えてみてください。