五十嵐先生の基礎英語3(動詞・後編)
英語と日本語の違いの1つ「主語の人称によって動詞が変化する」という厄介なルール。
このルールについて、前回の続きとなります。今回は簡単ですが大切な内容です。
・一般動詞
・三単現って何?
・三単現で注意すること
・最後に…
一般動詞
「be動詞」以外の動詞を「一般動詞」と言います。
前回学んだ「be動詞」は“am”,“are”,“is”の3つ(※現在形のみ)でしたが「一般動詞」はたくさんあります。
一般動詞は『文中で述語になり主語の動作や状態を表す』とよく説明されます。
ただ、実際には、be動詞も状態を表す場合があり、正確に違いを説明するのはかなり難しいため、今回は説明しません。(今は気にしないでください)
さて、前回のお話と似ていますが、たとえば、日本語で「~はテニスをします。」と言うとき「~は」という主語が何であっても「テニスをします。」という部分に変化はありません。
・私は テニスをします。
・私たちは テニスをします。
・あなたは テニスをします。
・あなたたちはテニスをします。
・彼は テニスをします。
・彼女は テニスをします。
・彼らは テニスをします。
ところが、前回と同じく、英語の場合は、このようにはいきません。
先程の「~はテニスをします。」という日本語を英語で表すと、動詞「play=~をする」と名詞「tennis=テニス」を用いて次のように単語が並びます。
主語 + play + tennis.
前回学んだbe動詞では、主語によって“am”,“are”,“is”と全く違う単語が3種類もありました。
かなり複雑でしたが、みなさんは覚えることができましたか?
今回の一般動詞は簡単で、結論から書くと次のようになります。
・I play tennis.(私はテニスをします。)
・We play tennis.(わたしたちはテニスをします。)
・You play tennis.(あなたはテニスをします。)
・You play tennis.(あなたたちはテニスをします。)
・He plays tennis.(彼はテニスをします。)
・She plays tennis.(彼女はテニスをします。)
・They play tennis.(彼らはテニスをします。)
このように2種類しかない上に、元の形である“play”をそのまま使うか、後ろに“s”がくっついているかだけの違いです。
三単現って何?
先程の英文の例で“play”と“plays”という変化の使い分け方について気付いた人はいますか?
“plays”が使われたのは、主語が「he=彼は」「she=彼女は」の時でした。
ここで第一回の記事で学んだ「人称」の話が登場します。(第一回の記事「人称」はこちら)
“plays”が使われた文の主語「he=彼は」「she=彼女は」はどちらも三人称ですね。
これが1つ目のポイント「三人称」です。
ところが、同じく三人称であるはずの「they=彼らは」が主語の時は“plays”ではありませんでした。
主語が単数(=1人)のときだけ“plays”となります。(「It=それは」のように主語が1つの物である場合も同じです)
これが2つ目のポイント「単数」です。
それと、今は気にしなくても良いですが、3つ目のポイントとして「現在」のことであることです。
このように、主語が「三人称」「単数」であり、さらに「現在」のことを示すという3つの条件を全て満たすことを「三人称・単数・現在」略して「三単現」と呼びます。
学校の先生は、よく「三単現」という言葉を使いますが、その前提となる「三人称」や「単数」の意味をしっかりと覚えてください。
意外と「三人称」や「単数」という言葉だけを覚えて、その意味を理解していない生徒が多いです。
この三単現となる文章の場合に“play”から“plays”へと変化するように、基本的には後ろに“s”がくっつきます。
三単現で注意すること
三単現の文章の場合、ほとんどの一般動詞は「動詞+s」の形に変化します。
give → gives
take → takes
come → comes
want → wants
ところが、いくつか例外があります。
catch → catches
finish → finishes
pass → passes
study → studies
cry → cries
fly → flies
go → goes
do → does
have → has
この例外にも法則があるのですが、中学生で学ぶ動詞の数は多くないので、そのまま覚えてしまう方が早いです。
英語の辞書で動詞を調べると、活用形(変化する形)が必ず載っていますので、確認してみてください。
最後に…
英語と日本語の違いの1つ「主語の人称によって動詞が変化する」という厄介なルール。
「一般動詞」の場合は「三単現」のルールに注意してください。
次回は、英語の辞書の効果的な使い方について取り上げます。(次回記事はこちら)
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